巡回指導では就業規則はどのようにみられる?

巡回指導では就業規則はどのように見られる?

巡回指導では就業規則はどのようにみられる?

 

巡回指導の通知が郵便で届きました。
近所にある知り合いの運送会社に話を聞いたところ、就業規則も確認されると聞きました。

 

私の会社は、5両程度の所有で規模としては小さいので気にしていなかったのですが、どのようなところを確認されるのでしょうか?


適正化指導実施機関は、運輸支局の下請けのような役割(?)なので、私が巡回指導に立ち会ったときの感覚では、就業規則の確認は、そこまで深く確認していないように見えました。

 

ただ、労働基準監督署へキチンと届出を行っているかについては入念にチェックしていたので、今回は、届出関係について主に紹介していきたいと思います。

1.短時間労働者も含まれる

就業規則では、営業所に所属する労働者が常時10名以上の場合、労働基準監督署に必ず届出をしなければいけませんよね。

 

この「労働者」なのですが、正社員だけでなく、パートやアルバイトなどの短時間労働者も含まれます。

 

もしも、あなたの会社にパートやアルバイト、正社員を含めて10名以上の労働者が常時所属していれば、届出しなければいけませんし、臨時に入社してきて一時的に10名になっただけなら届出の必要はありません。

 

ただ、たとえ10名未満しかいなくても、近年、労働者トラブルが増えているので、会社を守るために就業規則を作成している会社は多いですね。

2.労働基準法等の改正内容を反映しているか

もしも労働基準法等が改正された場合、その都度、就業規則に反映しなければいけません。

 

就業規則に反映させて内容を見直した場合は、労働基準監督署に届出しなければいけないのですが、その際、労働者代表の署名または記名押印がある意見書を添付し、届出するようにしましょう。

 

労働基準法第89条第1項

常時10人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則を作成し、行政官庁に届出なければならない。

 

もしも、就業規則に反映されていない場合は、巡回指導等で指摘されます。

3.掲示・備え付け

就業規則は、労働基準法等の改正にあわせて変更届出を行って終了というわけではありません。

 

労働基準法第106条(法令等の周知義務)がありますので、営業所に掲示・備え付などによって従業員に周知しなければいけないルールになっています。

 

主な周知方法は次の3点が上げられます。

 

@常時作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付ける

A書面で交付する
B磁気ディスク等に記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置する

 

トラック運送会社は、@が多いのですが、大手運送会社では、Bが多いですね。

 

就業規則を見やすいように営業所にぶらさげておけば問題ないです。

 

もしもいずれかの方法で周知していなければ違反になってしまいます。

まとめ

就業規則を営業所ごとに届出を行っているのか、また変更すべきところは変更しているのか確認していました。

 

当時の巡回指導では、労働基準監督署の押印のある最新の「意見書」の提示を求められ、所管の労働基準監督署の押印された日付等をメモしていました。

 

求められたら、すぐに定時できるようにしておきましょう。